
大手ゲーム制作会社インデックス(Index)
2013年6月27日、ゲーム業界に衝撃が走りました。大手ゲーム制作会社インデックス(Index)が、東京地方裁判所へ民事再生法の適用を申請。負債総額は約245億円にも上ると報じられました。長年、ゲーム開発やモバイルコンテンツ事業で知られてきたインデックスが、ついに経営破綻という結末を迎えたのです。
インデックスとは?アトラスを擁した総合エンタメ企業
インデックスは、かつて「女神転生」「ペルソナ」シリーズで有名なアトラスを傘下に持つ総合コンテンツ企業でした。モバイルや広告、教育など多岐にわたる事業を展開し、業界内でも存在感を放っていました。しかし、事業の多角化が裏目に出た形となり、経営のバランスが崩れ始めたといわれています。
経営悪化の背景:日本振興銀行の破綻と業界競争
インデックスが苦境に立たされた原因の一つが、主要取引銀行であった日本振興銀行の破綻(2010年)です。この出来事により資金繰りが一気に悪化。さらに、スマートフォンゲーム市場の拡大で競争が激化し、既存のビジネスモデルが通用しなくなっていきました。
アトラス分社化と再生の道
経営再建を模索する中で、インデックスはアトラス事業を分社化。その後、2013年にはセガサミーホールディングスがアトラスを引き継ぐ形となり、ブランドは現在も健在です。インデックス本体の倒産は残念な結果でしたが、アトラス作品は今なお多くのファンに支持され続けています。
今後への教訓:拡大よりも持続可能性を
今回のインデックス倒産劇は、企業が急速な事業拡大を進める際のリスクを浮き彫りにしました。業績好調時でも、資金繰りや経営体制の見直しを怠ると、一気に経営危機に陥る可能性があります。
ゲーム業界においても「ブランド力」「開発力」「経営基盤」の三拍子が揃わなければ生き残れない時代。インデックスの破綻は、その現実を改めて示す象徴的な出来事でした。
まとめ
インデックスの倒産は、華やかなゲーム業界の裏に潜む経営リスクを物語る出来事でした。アトラスという資産が別企業により再生されたことで、その遺産は今も受け継がれていますが、かつての大手企業が消えた事実は、業界に大きな教訓を残しています。


