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Laufey「From The Start」に衝撃!27歳とは思えない歌声とレイヴェイの魅力
YouTubeで何気なく見つけた「Laufey – From The Start (Official Music Video)」。
最初は「ちょっと聴いてみるか」くらいの感覚だったのですが、聴き始めてかなり衝撃を受けました。
何だ、この声は。
そして何だ、この曲は。
軽快で心地よいボサノバのリズムが流れているのに、歌っている内容は切ない片思い。しかも歌声には、20代の若い歌手とは思えないほどの落ち着き、深み、色気、そして古き良きジャズの気品があります。
さらに驚いたのが、歌っているLaufeyという人物について調べてみたときでした。
2026年現在、まだ27歳。
アイスランドと中国にルーツを持ち、クラシックの英才教育を受け、ジャズを愛し、ピアノ、チェロ、ギターまで演奏する。そしてすでにグラミー賞を2度受賞しています。
今回は、個人的にかなり衝撃を受けた「From The Start」を入り口に、Laufeyとはいったい何者なのか、その名前の読み方、年齢、ルーツ、音楽歴、そしてなぜこの曲が世界中で支持されたのかまで掘り下げてみます。
- 「From The Start」は日本語でどういう意味?
- 「From The Start」はどんな曲なのか
- ジャズなのに古臭くない。「From The Start」の不思議なサウンド
- Laufeyは「レイヴェイ」と読む。でも初見では読めない
- Laufeyは現在何歳?「From The Start」は何歳のとき?
- Laufeyはアイスランドと中国にルーツを持つ
- 一卵性双生児の姉妹Juniaも重要な存在
- そもそもアイスランドは何語を話す国?
- 歌手としての本格始動は20歳。そこからわずか数年でグラミー賞へ
- なぜ「From The Start」は世界中でヒットしたのか
- 27歳でこの声は本当にすごい
- Laufeyは結婚している?
- 「From The Start」を聴いて感じたのは「こんな音楽が今、世界で売れるのか」という驚き
- まとめ
「From The Start」は日本語でどういう意味?
曲名の「From The Start」を日本語にすると、シンプルに「最初から」「はじめから」という意味になります。
ただ、この曲の場合は単なる「最初から」ではありません。
曲の最後まで聴いていくと、その言葉に「私は最初からずっとあなたのことが好きだった」という感情が込められていることが分かります。
象徴的なのが「I loved you from the start」という言葉。
つまり、この曲のタイトルを感情まで含めて日本語にするなら、
「最初からずっと、あなたのことが好きだった」
くらいのニュアンスで受け取ると、曲全体の世界観がかなり分かりやすくなります。
「From The Start」はどんな曲なのか
「From The Start」は2023年5月に発表された曲で、同年9月発売の2ndアルバム『Bewitched』にも収録されています。
Laufeyは当時24歳でした。
Official Music Videoは同年8月に公開されています。
この曲の大きなテーマは、親しい男性に対する実らない片思いです。
主人公は彼のことが好きなのに、その本人は別の女性について楽しそうに話している。
しかも「彼女は完璧なんだ」とでも言うように、目の前で恋愛話を聞かされてしまう。
好きな相手から別の女性の話を延々と聞かされる。
これはかなりつらい。
ところがLaufeyは、その苦しい感情を重苦しいバラードにはしませんでした。
軽快なボサノバ調のリズムに乗せて、どこかコミカルに、かわいらしく、それでいて本音は猛烈に切ないという不思議な曲に仕上げています。
この「音は明るいのに歌詞は切ない」というギャップこそ、「From The Start」の最大の魅力のひとつではないでしょうか。
ジャズなのに古臭くない。「From The Start」の不思議なサウンド
最初に聴いて印象的だったのが、明らかに現代の一般的なポップスとは違うことです。
大音量のシンセサイザーや重いビートで押してくるわけでもありません。
むしろ聴こえてくるのは、ボサノバ、ジャズ、クラシック、昔の映画音楽などを思わせる音。
ところが、不思議なほど古臭くありません。
Laufey自身、アストラッド・ジルベルトなどのボサノバから強い影響を受けており、「From The Start」にはその要素がかなり分かりやすく表れています。
さらに彼女はチェット・ベイカーからも大きな影響を受けており、歌い方やスキャットにもその感覚が取り込まれています。
つまり「From The Start」は、単純に昔のジャズを再現した曲ではありません。
1950~60年代を思わせる音楽的語彙を、2020年代の若者の恋愛感情に接続した曲なのです。
これがものすごく新鮮です。
Laufeyは「レイヴェイ」と読む。でも初見では読めない
そして曲を聴いたあと、もうひとつ引っかかったのがアーティスト名です。
Laufey。
これを見て「レイヴェイ」と読める日本人は、ほとんどいないのではないでしょうか。
英語だと思って読もうとすると、「ラウフェイ」「ローフェイ」「ラーフェイ」あたりを想像してしまいます。
しかし、日本で一般的に使われている読み方は「レイヴェイ」。
本人も英語圏の人に向けて、自分の名前を「Lay-vay(レイ・ヴェイ)」のように発音すると説明しています。
実は「Laufey」は英語の名前ではありません。
アイスランド語の名前です。
そのため、英語のフォニックスだけを知っていても、この綴りから正しい発音を当てるのはかなり難しい。
北欧神話にも「Laufey」という名前が登場します。
英語圏でも名前を間違って読まれることがあるほどなので、日本人が初見で読めないのは当然でしょう。
Laufeyは現在何歳?「From The Start」は何歳のとき?
Laufeyは1999年4月23日生まれ。
そのため2026年9月現在は、27歳です。
「From The Start」がリリースされたのは2023年5月なので、当時は24歳。
あの落ち着いた声を聴いてから年齢を知ると、かなり驚きます。
個人的には、もっと年上のジャズシンガーなのではないかと思いました。
しかし実際には20代半ば。
さらに経歴を見ると、その若さで完成度が高い理由も少し分かってきます。
Laufeyはアイスランドと中国にルーツを持つ
Laufeyの本名はLaufey Lín Bing Jónsdóttir(レイヴェイ・リン・ビング・ヨンスドッティル)。
アイスランド・レイキャビクで生まれ、父親がアイスランド人、母親が中国系という家庭で育ちました。
そして、この家族構成が彼女の音楽にものすごく大きな影響を与えています。
母親側から受け継いだクラシック音楽
Laufeyの母親はクラシックのヴァイオリニスト。
母方の祖父も中国でヴァイオリン教育に携わった音楽家で、Laufeyは幼いころから本格的なクラシック音楽に囲まれて育っています。
ピアノを幼少期から学び、その後チェロも習得。
15歳のころにはアイスランド交響楽団とチェロのソリストとして共演するほどの実力に達していました。
つまり、歌手になる前からすでに本格的なクラシック音楽家だったわけです。
父親側から入ってきたジャズ
一方、アイスランド人の父親は大のジャズ好き。
家にはジャズのレコードがあり、Laufeyは幼少期からエラ・フィッツジェラルド、ビリー・ホリデイなどを聴いて育ったと語っています。
クラシック音楽家の母。
ジャズを愛する父。
この2つが家庭の中で自然に混ざっていたことが、現在のLaufeyの音楽につながっているのでしょう。
一卵性双生児の姉妹Juniaも重要な存在
LaufeyにはJúnía(ジュニア)という一卵性双生児の姉妹がいます。
Juniaもヴァイオリンを演奏し、現在はLaufeyのクリエイティブ面を支える重要な存在です。
実際、「From The Start」のOfficial Music VideoでもJunia LinがCreative Directorとしてクレジットされています。
つまりLaufeyの世界観は、音楽だけを本人が作って終わりではありません。
映像、衣装、アートワークなどを含む視覚的な世界にも、双子の姉妹が深く関わっています。
「From The Start」のMVを見ていると、曲だけでなく映像全体に統一されたレトロで少し不思議な空気があります。
その完成度にも納得です。
そもそもアイスランドは何語を話す国?
Laufeyについて調べていると、「そもそもアイスランドって何語なんだ?」という疑問も出てきます。
アイスランドではアイスランド語が国語・公用語です。
アイスランド語は英語と同じゲルマン語派に属していますが、現代英語とはかなり異なります。
特徴的なのが、長い歴史の中でも比較的古い形を残していること。
古ノルド語との連続性が強く、アイスランドには中世から伝わるサガ文学などの豊かな言語文化があります。
またアルファベットにも英語では通常使わない「Þ(thorn)」や「Ð(eth)」といった文字があります。
一方で、アイスランドでは英語やデンマーク語も広く理解されています。
Laufey自身も国際的な環境で育っており、英語でのインタビューをほぼネイティブのように行っています。
さらに家庭では中国語にも触れて育った多文化的なバックグラウンドを持っています。
アイスランド、中国、アメリカ。
クラシック、ジャズ、現代ポップス。
こうして見ると、彼女の音楽そのものが複数の文化の交差点にあることが分かります。
歌手としての本格始動は20歳。そこからわずか数年でグラミー賞へ
Laufeyは幼いころから音楽家として活動していましたが、自分自身の楽曲を発表するシンガーソングライターとして動き始める大きな節目が2020年です。
2020年4月6日、デビューシングル「Street by Street」をリリース。
Laufeyの21歳の誕生日は同年4月23日なので、リリース時点では20歳でした。
2021年には名門バークリー音楽大学を卒業し、EP『Typical of Me』を発表。
2022年には1stアルバム『Everything I Know About Love』を発売。
Everything I Know About Love (輸入盤CD)
そして2023年、2ndアルバム『Bewitched』を発表します。
ビーウィッチド:ザ・ゴッデス・エディション – レイヴェイ
ここに「From The Start」が収録されています。
24歳で初のグラミー賞
翌2024年、『Bewitched』が第66回グラミー賞「Best Traditional Pop Vocal Album」を受賞。
Laufeyは当時24歳。
20歳でデビューシングルを発表してから、わずか4年ほどでグラミー受賞者になってしまったことになります。
これだけでも十分すごいのですが、話はそこで終わりません。
2026年には2度目のグラミー賞
2025年には3rdアルバム『A Matter Of Time』をリリース。
そして2026年、この作品でも再びBest Traditional Pop Vocal Albumを受賞しました。
つまり2026年現在、Laufeyはグラミー賞2度受賞。
しかもまだ27歳です。
「若いのにすごい」という一言だけでは足りない経歴になってきています。
なぜ「From The Start」は世界中でヒットしたのか
「From The Start」が支持された理由は、単純に「いい曲だから」だけではないと思います。
この曲には、2020年代だからこそ広がったいくつかの要素があります。
昔の音なのに若者には逆に新しかった
まず大きいのが「古い音楽が新しく聞こえる」という現象です。
ジャズやボサノバは何十年も前から存在しています。
しかしZ世代のリスナーにとっては、普段聴いているポップスとはまったく違うサウンドです。
そこへ20代の女性が、現代の若者そのものの恋愛感情を乗せた。
結果として、古いはずの音楽が新しい音楽として届きました。
TikTokなどSNSとの相性が抜群だった
もうひとつ無視できないのがSNSです。
「From The Start」には、一度聴けば覚えてしまう軽快なリズムとメロディがあります。
短い動画のBGMとしても使いやすく、TikTokなどのSNSを通してLaufeyを知った若いリスナーも増えていきました。
Laufey自身も、コロナ禍にSNSで演奏動画やジャズのカバーを積極的に公開していた世代です。
ジャズを聴くためにジャズクラブへ行く必要はない。
スマートフォンの画面から突然、ジャズと出会う。
この入口を作ったことはかなり大きかったのではないでしょうか。
歌詞が驚くほど現代的
そして個人的に面白いと思ったのが歌詞です。
サウンドだけ聴くと、昔の映画に流れていてもおかしくない。
ところが歌詞になると、好きな男性から別の女性の話を聞かされ、「はいはい、その子は完璧なんでしょうね」というような感情まで出てくる。
ものすごく現代的です。
クラシカルなジャズの器に、現代の20代女性の日記のような恋愛感情を入れている。
このギャップが「From The Start」を特別な曲にしています。
27歳でこの声は本当にすごい
そして最終的に、Laufeyを聴いて一番衝撃を受けるのは、やはり声です。
歌詞やメロディ以前に「声そのもの」が強烈に心へ残るという意味では、椎名林檎「正しい街」は歌詞より声が刺さる曲だったを聴いたときにも、よく似た感覚がありました。
彼女自身、若いころから低い声だったと語っており、一般的な高い声のポップシンガーよりも、エラ・フィッツジェラルドやビリー・ホリデイといったジャズシンガーの声に親近感を覚えたといいます。
声質としてはアルト寄りの低く豊かな声が特徴。
無理に高音を張り上げるのではなく、少し抑えながら語るように歌います。
それなのに弱々しくない。
音程が安定していて、声の芯もしっかり残っている。
このあたりは、幼少期からクラシック音楽を徹底的に学んできた経験も大きいのでしょう。
チェロと歌声がつながっている
Laufeyを理解するうえで面白いのがチェロです。
彼女は8歳ごろからチェロを学び、本格的なクラシック教育を受けてきました。
そして本人も、エラ・フィッツジェラルドの声を聴いたときに「チェロのようだ」と感じ、自分の低い声との共通点を見つけています。
実際、Laufeyの声にはチェロのようなものがあります。
低く、温かく、太い。
しかし必要以上に前へ出てこない。
静かに鳴っているのに存在感がある。
「歌」と「チェロ」という2つの声を持っていると考えると、Laufeyの音楽が少し理解しやすくなります。
Laufeyは結婚している?
恋愛を題材にした曲が多いため、プライベートについて気になる人もいるでしょう。
2026年現在、Laufeyが結婚したことを公式に発表した事実は確認できません。
音楽業界で活動するCharlie Christieとの交際がファンや一部メディアで取り上げられていますが、本人が恋人として明確に公式発表している一次情報は限られています。
そのため、現時点では「交際が報じられている、あるいは交際説がある」程度に考えておくのが安全でしょう。
恋愛についてここまで赤裸々な曲を書く一方で、実際の私生活については必要以上に語らない。
その距離感も、Laufeyというアーティストの魅力なのかもしれません。
「From The Start」を聴いて感じたのは「こんな音楽が今、世界で売れるのか」という驚き
今回「From The Start」を聴いて一番感じたのは、単純に「歌が上手い」ということだけではありませんでした。
「2020年代に、こういう音楽が世界中の若者に支持されているのか」という驚きです。
ジャズ。
ボサノバ。
クラシック。
チェロ。
低く落ち着いた女性ボーカル。
要素だけ並べれば、現在のヒットチャートの中心からはかなり離れているようにも見えます。
ところがLaufeyは、それらを若者向けに無理やり作り変えたわけではありません。
むしろ昔ながらの音楽を大切にしながら、歌詞だけは自分たちの世代が理解できる言葉で書いた。
だから古くない。
むしろ新しい。
この感覚は非常に面白いです。
ジャズやクラシック、ポップスなど、ジャンルを越えて音楽が人の心を動かす理由については、音楽の魅力を徹底解説|ジャンル別に名曲と文化を読み解くでも詳しく紹介しています。
まとめ
Laufeyの「From The Start」は、日本語にすれば「最初から」「はじめから」。
しかし曲全体を考えると、「私は最初からずっとあなたのことが好きだった」という、かなり切ない告白の歌です。
にもかかわらず、サウンドは軽快なボサノバ。
その上に、1950年代のジャズシンガーを思わせる低く温かい歌声が乗っています。
Laufeyは1999年生まれで、2026年現在27歳。
中国系の母とアイスランド人の父を持ち、幼少期からクラシック音楽を学び、父親のジャズコレクションを通してエラ・フィッツジェラルドやビリー・ホリデイなどの音楽に出会いました。
20歳で「Street by Street」を発表し、24歳で「From The Start」。そして『Bewitched』で24歳にして初のグラミー賞を受賞。
さらに2026年には『A Matter Of Time』でもグラミー賞を受賞し、27歳にしてすでに2度の受賞歴を持っています。
最初に「From The Start」を聴いたときに感じた「この声、何なんだ?」という衝撃。
楽曲のジャンルはまったく違いますが、「歌声だけで一気に引き込まれる」という体験では、清水美依紗「Reunion」感想|歌声だけが心に響く至極のバラードにも通じるものがあります。
経歴を調べてみると、それは突然生まれたものではありませんでした。
クラシックの英才教育、チェロ、父親から受け継いだジャズへの愛、アイスランドと中国という2つの文化、バークリー音楽大学での学び、そしてSNS世代ならではの感覚。
そのすべてが混ざり合って、Laufeyという今までありそうでいなかったアーティストが生まれています。
27歳でこの声、この音楽性、そしてグラミー賞2度。
「From The Start」で初めてLaufeyを知ったのなら、この1曲だけで終わらせるのはかなりもったいないアーティストだと思います。



